あらたな可能性に向けて

共同生活援助事業所わらび管理者 重松朋博

 

 福祉・介護で働く人手が足りないと言われて久しく、今後を考えると、何か手を打たなければ事業経営自体が厳しくなるのは必至と思っています。

 その一つの対応として、11月より特定技能の外国人労働の方2名の受け入れを開始することとしました。特定技能は、2019年に創設された在留資格で、人手不足が深刻な特定産業分野で外国人労働者を受け入れるために国が決めたものです。

 当法人と長く深いお付き合いのある他団体の方が、特定技能や技能実習を取り扱う管理団体に転職され、その方から特定技能についてお聞きし、オンライン(ZOOM)を利用して、異国間での面接をする運びとなりました。

 複数名の方と面接をさせていただくと、どの方も日本での労働に対する真摯な姿勢は画面越しでも伝わってきて、20代前半の若い年齢で自分や家族のため、遠い国でチャレンジしようとする姿に強い感動を覚えました。特定技能で労働するには、日本語能力試験でN4相当の語学力が必要で、みなさま能力試験をすでにパスしているとのことでした。

 求人において、差別なく公平性が求められる現代、外国人雇用を特別視して扱う事も差別につながり、慎重な対応が求められます。しかしながら、異文化で暮らしてきた方たちが、日本で安心して働くためには、双方に配慮や歩み寄りがないと、その実現は難しいと思います。私たちは、どんな人でも差別なく、安心して暮らせる社会の実現を目指す支援者です。違う文化で暮らしてきたという背景がありながら、大きな期待と真摯な気持ちで日本に来る外国の若者たちに、がっかりされないような雇用機会の提供と障がい支援という仕事のやりがいを感じていただけるよう取り組んでいきたいと思います。