10月12日(土)快晴の中で「わらびオータムフェス2024」が開催されました。今年のわらびからの出店は、就労継続支援B型の「うどん屋~wara~」、生活介護の「フジェール・わら工房」、親の会から「手芸班」の3店舗でした。他にキッチンカーやみよし市内の施設やあさみどりの会からの出店、マジカルパフォーマータップリンさんの見事な大道芸もあり、フェスを大いに盛り上げてくださいました。
また、今年もボランティアの方々がたくさん力を貸してくださり、そのおかげもあって、無事にオータムフェスを終えることが出来たと感じています。皆さま、本当にありがとうございました。
わらびのオータムフェスは、地域のみなさんにわらびの活動を知ってもらうと同時に、日頃の感謝を伝え、楽しんでいただきたいという気持ちで開催しています。もちろん、わらびの利用者さんも出店を手伝ったり遊んだり、楽しいひとときを過ごされていました。
ただ、3連休の初日であることや地域のお祭りが連続していることもあってか、さほど宣伝もしなかったのに驚くほどの集客であった昨年度と比べ、お客さんが少なかったのは気になりました。来年度はこの辺りも考慮し、皆さまと楽しめるフェスを開催したいと思っていますので、楽しみに待っていて下さい!
「余暇活動を皆が楽しめるにはどうしたら良いのか?どんな楽しみ方があるのか?」をスタッフで意見を出し合い検討しています。今回のボーリングも、「イベントとして大人数でやることもワクワク感があり、昨年度もとても盛り上がったので、継続でもよいのでは?」「平日に少人数で行くと、その人その人のペースで、よりゆっくりとボーリングを楽しめるのではないか?」などの意見が出ました。先ずは利用者の方々の意見を聞こうと思った際に、経験していないことはわかりにくいだろうということで、今回は後者になりました。
今後、余暇活動を充実させていくために、個々が楽しめるということを目的に、そのためにどんな方法が良いのか?本人方が考える機会を設けるなど、皆でアイデアを出し、より良い時間を創っていきたいと考えています。
わらびの5つ目のグループホームである『風の家』は「風通しのいい家で、地域の人達がふらっと遊びに来られる地域交流ができるようなホーム」というコンセプトがありました。
みよし市社会福祉協議会主催の研修会で「地域に住んでいる高齢者の方達が自由に参加できるカフェのような場所があればいいよね。」といった意見があり、地域交流をしたいと思っていた私たちの想いと地域のニーズが重なり、風の家を利用した地域の高齢者の方達が自由に参加できる『わらびカフェ』が誕生しました。
〝主催〟は高齢者の方達の中心的な人物として信頼されているSさんが代表を務め、〝後援〟としてみよし市社会福祉協議会なかよし地域包括支援センターがバックアップし、〝協力〟としてあさみどりの風が場の提供とする形でスタートしました。
コロナ禍前に始まったわらびカフェは毎回沢山の高齢者の方達が集い、私たちスタッフも一緒になってコーヒーやわらびのクッキーを食べながら他愛もない話しをして楽しみました。話しをするだけでも十分楽しい時間でしたが、さらに発展させてボランティアを募り、ギターやピアノ演奏、マジシャンなどを呼んで月に1回の開催を続けました。
しかし、コロナが深刻化してくるとマスクを外しての交流がメインだったので、約3年間は風の家での開催は難しく、他の広い場所を紹介しましたが、地域の方達は「ここがいい」とコロナが明けるまで待っていてくださいました。
そして、今年度より久しぶりに再開し約半年が過ぎようとしています。今、わらびカフェは地域の高齢者の方達の集いの場ですが、ゆくゆくはわらびの利用者さんとも交流が持てるような仕掛け作りをしていきたいと考えています。これからも、わらびカフェでの交流が地域で支え合うきっかけ作りに繋がっていけば幸いです。
7月6日(土)に第61回心身障害問題を考える集いが開催されました。今回は「共に助け合う社会の実現に向けて」というテーマのもと、野澤和弘氏(植草学園大学副学長・発達教育学部教授)を講師に招き「弱さを愛せる社会へ」(野澤氏の著書の題名でもあります)と題した講演をしていただきました。
40年後には日本という国はなくなっているかも?といった刺激的なはじまりでお話をされていきました。もちろん、必ずそうなるというわけではなく、そういった可能性が現在の日本にはあるということです。そこには、虐待、貧困などの社会的な課題や、自罰感情を持ちやすいという日本人特有のメンタリティーなど、様々な要因が絡んでいると野澤氏は仰っていました。
では、これから先、私たちはどのような道を歩んで行けばよいのでしょうか?野澤氏の様々なお話の中で、私は「当事者のパッション」という部分に強く思いが惹かれました。障害のある方の、訴えや想いに対して心を動かされた経験が自分にもありますが、それは、皆さんが発信してくれる想い(言葉や、言葉以外の部分も含めて)が、自分の感情を揺さぶり、野澤氏の言葉を借りれば、五感をフルに使った思考をさせてもらえるからなのだと思います。そういった力(パッション)が私たちの支援する方々にはあり、もしかしたら社会を変えていくひとつの流れを生む力に繋がるのかもしれません。
野澤氏の講演を通して、私たちの仕事の意味を考え、障害分野だけでなく広い視点で社会を観ることの重要性を教えていただいたと感じました。そして何よりも目の前の利用者さんへの支援を大切にしていきたいと、想いをあらたにする機会となりました。
先月の6~7日に1泊2日でとことん語り合う「中堅者研修 シン・コミュニケーション」に露木さんと川北さんが参加しましたので、2人の感想を伝えさせていただきます。
露木さん
研修を受け、「発信しやすい環境」や、「自分の想いを話してみて」という場面では、自分の想いを周りに発信できていることに気づきました。「コミュニケーション」は苦手だと感じていましたが、それは相手に伝えることに自信がなく、間違えていたらどうしよう、などいろいろと考えてしまうことが多いからだと振り返ることができました。また、いろいろな人の価値観や想いを知るためにはみんなで発信していくことが大事だと学びました。わらびで働いている人も利用者さんもみんなそれぞれの想いがあって、価値観を持っています。自分と違う時こそ歩み寄り、その人を知っていき、お互いが伝えやすく、聴きやすく、発信しやすい環境を作っていくことを大事にしていきたいと考えています。
川北さん
コミュニケーションの前提は「伝わらない」とした場合、どうしたら相手に伝わるように伝えられるのか、必要な要素は「安心する環境=伝えてもいい安心の土壌や心理的安全性の確保」「相手のことを知る(現在置かれている立場や仕事量含め)=相手を想いやる心」「自分と相手は違う(自分の正義と相手の正義)ことを知る」「自分のゆとり」等、コミュニケーションに必要な要素が出てきました。
また事柄について、いかに興味関心を持ち、聞くことを恐れず確認していくことでイメージの共有が図られるため、あさみどりの風として、また法人の委託事業としてみよし市の相談支援専門員に伝えていこうと思います。
6月22日(土)、週末にグループホームで滞在されている利用者の方々と、社会福祉法人あさみどりの会のれいんぼうワークスに農作業体験に行きました。
「収穫した野菜で昼食を作ろう!」というお楽しみを加え、みなさんに企画の提案をしてみました。想像以上の反響で5名全員が参加することになりました。農作業の後は「ノンアルコールビールが飲みたい!」「アイスもいいんじゃない?」という利用者の方からのお楽しみアイデアが加わり、楽しいイメージを膨らませて体験に臨みました。
畑は夏野菜の収穫が始まっていました。今回はズッキーニ、きゅうり、トマト、じゃがいもの収穫を体験させていただきました。丁寧に優しく収穫される方や、恐る恐る野菜を手に取る方、機械のように素早くじゃがいもの茎を抜いていく方など、みなそれぞれの個性を発揮されていました。ホームの食事ではトマトに口をつけない方が、収穫したばかりのミニトマトを何個も食べていました。また、収穫した野菜を切ったり、フライパンを使っての炒めをやってみたいという方がみえるなど、新たな嬉しい発見がありました。
さて、お楽しみ企画の収穫した野菜を使った昼食は・・「近所のパン屋さんで買ったロールパンに、炒めたズッキーニやウインナー、きゅうりなどお好みの野菜をサンドしたホットドックや野菜たっぷりのスープ」を畑の脇の東屋でいただきました。もちろんノンアルコールビール、アイスも一緒に。みなさん「また来たい!」と収穫体験第2弾に意欲的でした。
楽しい機会を提供し、受け入れて下さったれいんぼうワークスの皆さま、ありがとうございました。
べにしだの家の、「LiVEYOU」というコンサートをご存知でしょうか?かれこれ歴史をたどると25年程前から行っているイベントです。はじめは音楽好きなスタッフが自分たちで演奏し楽しむものでしたが、徐々に繋がりのあるアーティストの方も出演し、パフォーマンスを披露する形へと拡がっていきました。コロナ禍での中断期間がありましたが、2024年1月より改めて『繋がり』や『その人らしさ』を尊重できる空間や居場所が必要だろうと、「新生LiVEYOU」として動き始めています。「LiVEYOU」では、お客さん側もただの客でなくイチ出演者として位置づけられており“好きな形で、好きなように楽しむ(表現する)”形を大切に開催されています。時にはパフォーマンスの際に近くに来たり、大声を出したりされる方もみえますが、パフォーマンスの明らかな妨げにならなければ、座って見ても、踊ってみても、静かにもみても騒いでも、それぞれの好きな形で楽しめるような空気を創っています。 わらびでは、土曜営業日が「LiVEYOU」開催日と重なっているときに、クッキーや工房製品の販売、そしてコンサートを楽しみに、数人の本人方とスタッフが参加しています。わらびの皆さんはそれぞれに「音」やその「雰囲気」を受け止められ、感じたその思いを、それぞれの形で表現されています。毎回スタッフが撮った写真からは、皆さんの「ワクワク」感が溢れており、改めて皆さんの感性の素晴らしさを感じます。「LiVEYOU」は誰もが参加できる場ですので、是非ご家族でもいかがでしょうか。
5月19日(土)東京第一ホテル錦にて「第17回フォーラム・あさみどり」が開催されました。あさみどりの会・あさみどりの風合同でのグループ催事で、功労者・永年勤続者表彰、後援会総会を執りおこなった後、研修として厚生労働省より野﨑伸一氏と國信綾希氏のお二方をお招きし、講演会と会場参加型の鼎談をおこないました。
野﨑氏より「地域共生社会の実現に向けて」と題したご講演をいただいた後、國信氏とれいんぼうワークスの田中雅樹所長が加わり、「あさみどりグループとしてのこれから」というテーマで鼎談に進みました。
野﨑氏の講演で100年後に向けて日本人口が5000万人以下に半減していくことが予測される中、現代の価値観が逆転していくのではという見立ての元、社会福祉の担い手の姿について、スタッフが大半の参加者にもスマホを利用し、質問回答で参加してもらいました。「共生社会に向けて必要なこと、面白いことはドンドンやっていきましょう」というリーダーからの圧力(ポジティブハラスメントと命名)など、今事業所で担っている仕事の負担感や今後担っていく仕事への不安などの本音回答で盛り上がりました。
血縁家族が被災した輪島出身の田中所長より、正月よりの被災地派遣体験で感じた人のつながり(血縁、地縁、職縁に次ぐ目的つながりなどの4つ目の縁)の大事さと田中所長の「この仕事の魅力は何にでもチャレンジできるクリエイティブさ」という発言に、厚生労働省のお二人にも深く共感いただき、会の幕を閉じました。総合司会を務めながら、これからの福祉の役割や従事する心構えなどについて、大変参考になる研修でした。
2024年5月25日(土)に父親懇談会を行いました。13名のお父様に参加していただき、午前中は法人から、事業計画・事業説明を行い、午後は4つのグループに分かれて、お父様とスタッフで「将来の暮らしについて・法人の事業計画を聞いて」をテーマにディスカッションをしました。
例年、懇談会では「我が子の様子」を中心に、お話を聴かせていただいておりましたが、今回は上記テーマに沿って話し合いをしたことで、お父様から、「事業計画を聞いて、移動支援(ヘルパーステーション)の経営状況がわかった。家族として行政に訴えていくことも必要ではないか」「新しいグループホームが建っても働き手がいないとなると、外国人労働者を雇うなど10年20年先を考えたプランニングをしないと」など、お父様の視点からの意見を伺うことができ、支援者として新たな発見や気付きがたくさんありました。
あさみどりの風は、これまでご本人・ご家族とともに歩んできた歴史があるからこそ、皆で一緒に考えていくことができる法人だと、改めて実感することが出来ました。
お忙しい中、ご参加いただきありがとうございました。
次回は12月を予定しております。