「援け合いの地域文化をつくる」

理事長 熊谷かの子

 あさみどりの風の基本理念「誰もが援け合いのなかで、共にくらし、共にそだちあう地域文化をつくる」は新法人としての存在意義・使命は何かを話し合うなかで生まれた、かなり大それた理念です。日本全体では高齢化・人口減少ペースが加速的に進み、地域・家庭・職場という人々の生活領域における支え合いの基盤が弱まっていると言われます。そのなかでみよし市は、しばらくは人口増加が予想され、財政健全度も県内でベスト3、災害に強い街ランキングでもベスト3に入るという、とても恵まれた環境です。ある意味、日本全体で課題になっている上記のような危機感は感じにくい地域でもあります。しかし、いつかはやってくる状況であり、みよし市の社会福祉法人として、恵まれた環境であるからこそできることを今から取り組んでいく必要を感じます。

 日々のお母様方との会話からはもちろん、先日のフォーラムあさみどりや父親懇談会でお話をうかがうなか、改めてあさみどりグループの特徴のひとつである「家族と共に」動くなかで育まれた温かな絆を実感しました。本人方の幸せな人生を願い、本人を中心に家族の皆さまと様々な想いを共有しながら、相互で援け合っているこの動きは「援け合いの地域文化をつくる」ことと似通っているように思います。わらびで「家族と共に」育んできた環境が、地域で育まれていたならば、誰もが安心してくらせる地域となっているのではないでしょうか。

 皆さまと共に、そんな地域づくりをしていきたいと思っています。