愛知県知的障害者福祉協会「中堅者研修」

理事長 熊谷かの子

 先月の6~7日に1泊2日でとことん語り合う「中堅者研修 シン・コミュニケーション」に露木さんと川北さんが参加しましたので、2人の感想を伝えさせていただきます。

露木さん

研修を受け、「発信しやすい環境」や、「自分の想いを話してみて」という場面では、自分の想いを周りに発信できていることに気づきました。「コミュニケーション」は苦手だと感じていましたが、それは相手に伝えることに自信がなく、間違えていたらどうしよう、などいろいろと考えてしまうことが多いからだと振り返ることができました。また、いろいろな人の価値観や想いを知るためにはみんなで発信していくことが大事だと学びました。わらびで働いている人も利用者さんもみんなそれぞれの想いがあって、価値観を持っています。自分と違う時こそ歩み寄り、その人を知っていき、お互いが伝えやすく、聴きやすく、発信しやすい環境を作っていくことを大事にしていきたいと考えています。

川北さん

コミュニケーションの前提は「伝わらない」とした場合、どうしたら相手に伝わるように伝えられるのか、必要な要素は「安心する環境=伝えてもいい安心の土壌や心理的安全性の確保」「相手のことを知る(現在置かれている立場や仕事量含め)=相手を想いやる心」「自分と相手は違う(自分の正義と相手の正義)ことを知る」「自分のゆとり」等、コミュニケーションに必要な要素が出てきました。

また事柄について、いかに興味関心を持ち、聞くことを恐れず確認していくことでイメージの共有が図られるため、あさみどりの風として、また法人の委託事業としてみよし市の相談支援専門員に伝えていこうと思います。

れいんぼうワークス農業体験

共同生活援助事業所わらびサービス管理責任者 中野悦子

 6月22日(土)、週末にグループホームで滞在されている利用者の方々と、社会福祉法人あさみどりの会のれいんぼうワークスに農作業体験に行きました。

「収穫した野菜で昼食を作ろう!」というお楽しみを加え、みなさんに企画の提案をしてみました。想像以上の反響で5名全員が参加することになりました。農作業の後は「ノンアルコールビールが飲みたい!」「アイスもいいんじゃない?」という利用者の方からのお楽しみアイデアが加わり、楽しいイメージを膨らませて体験に臨みました。

畑は夏野菜の収穫が始まっていました。今回はズッキーニ、きゅうり、トマト、じゃがいもの収穫を体験させていただきました。丁寧に優しく収穫される方や、恐る恐る野菜を手に取る方、機械のように素早くじゃがいもの茎を抜いていく方など、みなそれぞれの個性を発揮されていました。ホームの食事ではトマトに口をつけない方が、収穫したばかりのミニトマトを何個も食べていました。また、収穫した野菜を切ったり、フライパンを使っての炒めをやってみたいという方がみえるなど、新たな嬉しい発見がありました。

さて、お楽しみ企画の収穫した野菜を使った昼食は・・「近所のパン屋さんで買ったロールパンに、炒めたズッキーニやウインナー、きゅうりなどお好みの野菜をサンドしたホットドックや野菜たっぷりのスープ」を畑の脇の東屋でいただきました。もちろんノンアルコールビール、アイスも一緒に。みなさん「また来たい!」と収穫体験第2弾に意欲的でした。

楽しい機会を提供し、受け入れて下さったれいんぼうワークスの皆さま、ありがとうございました。

LiVEYOUって楽しいね

理事長 熊谷かの子

 べにしだの家の、「LiVEYOU」というコンサートをご存知でしょうか?かれこれ歴史をたどると25年程前から行っているイベントです。はじめは音楽好きなスタッフが自分たちで演奏し楽しむものでしたが、徐々に繋がりのあるアーティストの方も出演し、パフォーマンスを披露する形へと拡がっていきました。コロナ禍での中断期間がありましたが、2024年1月より改めて『繋がり』や『その人らしさ』を尊重できる空間や居場所​が必要だろうと、「新生LiVEYOU」として動き始めています。「LiVEYOU」では、お客さん側​もただの客でなくイチ出演者として位置づけられており“好きな形で、好​きなように楽しむ(表現する)”形を大切に開催されています。時にはパフォーマンスの際に近くに来たり、大​声を出したりされる方もみえます​が、パフォーマンスの明らかな妨げに​ならなければ、座って見ても、踊​ってみても、静かにもみても騒いで​も、それぞれの好きな形で楽しめるような空気を創っています。 わらびでは、土曜営業日が「LiVEYOU」開催日と重なっているときに、クッキーや工房製品の販売、そしてコンサートを楽しみに、数人の本人方とスタッフが参加しています。わらびの皆さんはそれぞれに「音」やその「雰囲気」を受け止められ、感じたその思いを、それぞれの形で表現されています。毎回スタッフが撮った写真からは、皆さんの「ワクワク」感が溢れており、改めて皆さんの感性の素晴らしさを感じます。「LiVEYOU」は誰もが参加できる場ですので、是非ご家族でもいかがでしょうか。

フォーラム・あさみどりを開催しました。

共同生活援助事業所わらび管理者 重松朋博

 5月19日(土)東京第一ホテル錦にて「第17回フォーラム・あさみどり」が開催されました。あさみどりの会・あさみどりの風合同でのグループ催事で、功労者・永年勤続者表彰、後援会総会を執りおこなった後、研修として厚生労働省より野﨑伸一氏と國信綾希氏のお二方をお招きし、講演会と会場参加型の鼎談をおこないました。

 野﨑氏より「地域共生社会の実現に向けて」と題したご講演をいただいた後、國信氏とれいんぼうワークスの田中雅樹所長が加わり、「あさみどりグループとしてのこれから」というテーマで鼎談に進みました。

 野﨑氏の講演で100年後に向けて日本人口が5000万人以下に半減していくことが予測される中、現代の価値観が逆転していくのではという見立ての元、社会福祉の担い手の姿について、スタッフが大半の参加者にもスマホを利用し、質問回答で参加してもらいました。「共生社会に向けて必要なこと、面白いことはドンドンやっていきましょう」というリーダーからの圧力(ポジティブハラスメントと命名)など、今事業所で担っている仕事の負担感や今後担っていく仕事への不安などの本音回答で盛り上がりました。

 血縁家族が被災した輪島出身の田中所長より、正月よりの被災地派遣体験で感じた人のつながり(血縁、地縁、職縁に次ぐ目的つながりなどの4つ目の縁)の大事さと田中所長の「この仕事の魅力は何にでもチャレンジできるクリエイティブさ」という発言に、厚生労働省のお二人にも深く共感いただき、会の幕を閉じました。総合司会を務めながら、これからの福祉の役割や従事する心構えなどについて、大変参考になる研修でした。

父親懇談会を行いました

                            事務局長  伊吹 緑

2024年5月25日(土)に父親懇談会を行いました。13名のお父様に参加していただき、午前中は法人から、事業計画・事業説明を行い、午後は4つのグループに分かれて、お父様とスタッフで「将来の暮らしについて・法人の事業計画を聞いて」をテーマにディスカッションをしました。

例年、懇談会では「我が子の様子」を中心に、お話を聴かせていただいておりましたが、今回は上記テーマに沿って話し合いをしたことで、お父様から、「事業計画を聞いて、移動支援(ヘルパーステーション)の経営状況がわかった。家族として行政に訴えていくことも必要ではないか」「新しいグループホームが建っても働き手がいないとなると、外国人労働者を雇うなど10年20年先を考えたプランニングをしないと」など、お父様の視点からの意見を伺うことができ、支援者として新たな発見や気付きがたくさんありました。

あさみどりの風は、これまでご本人・ご家族とともに歩んできた歴史があるからこそ、皆で一緒に考えていくことができる法人だと、改めて実感することが出来ました。

お忙しい中、ご参加いただきありがとうございました。

次回は12月を予定しております。