還暦のお祝い

共同生活援助事業所わらび 板垣美穂

1月25日に日進市にある結婚式場で、わらびの還暦のお祝いが行われました。わらびでは毎年、還暦や成人を迎える方々を皆でお祝いしており、今年は2名の方が還暦を迎えられ、ご家族と共にお祝いをしました。

結婚式場という特別な場所での開催に合わせて、利用者さんやスタッフ全員がドレスアップして参加しました。開会の挨拶から始まり、利用者さんからのお祝いの言葉や、本人から親御さんへの感謝の手紙や手のプレゼント、記念品の贈呈が行われました。手紙を読んだりプレゼントを渡したりする場面では、照れながらも感謝の気持ちを伝える様子や、ご家族からの言葉に、会場全体が温かい雰囲気に包まれました。また、スライドショーでお2人のこれまでの思い出を振り返り、スタッフが作成したお祝いの歌を聞き、皆で一緒に歌う楽しい時間もありました。

 お祝いの後には、待ちに待ったコース料理が提供されました。皆さん、今までの経験を活かして、落ち着いた雰囲気で料理を楽しまれていました。食べ終わってからもゆっくりとくつろぐ姿が見られ、私としてはこの会ではなぜこのような参加ができているのかを改めて考える機会となりました。これからの日々の支援や次のイベントにもつなげていけるような多くのことを考えさせられた会でした。

絵を通して感じること

事務局長 伊吹緑

毎月、日中活動の一環として「絵の会」を開催しています。この会では、利用者の方々が自由に絵を描いたり、模写したりと、思い思いのアート活動を楽しんでみえます。

このアート活動は、利用者の方々にとって大切な自己表現の時間だと感じています。例えば、色を塗るときのタッチにはそれぞれの個性が表れます。「勢いよく塗る人」や「丁寧にはみ出さないように塗る人」、「何度も重ねて塗る人」など、それぞれのスタイルを見ると、言葉では伝えにくい気持ちや想いなど心の声を、絵を通して表現していらっしゃるようです。完成した作品が称賛されると、皆さんの顔には自然と笑顔が広がります。また、絵を通じてコミュニケーションをとることで、今まで気付かなかった新たな一面と出会うこともあります。そんな瞬間は、心が触れ合ったように感じ、絵を描くことが大切なコミュニケーションの手段になっていると実感します。これからも、絵を通したコミュニケーションを大切にしながら「絵の会」とかかわっていきたいと思っています。

一泊旅行に行ってきました!

ヘルパーステーション笑の家 サービス提供責任者 近藤竜也

 11月14日~15日、21日~22日、28日~29日にわらびの恒例行事の一つである一泊旅行がありました。今年度は〝親子〟一泊旅行ではなく、〝わらび〟一泊旅行と名前を変え、ご家族の方達は自由参加という形とし、3班に分かれて三重県の伊勢市と鳥羽市に行ってきました。

 一日目はおかげ横丁で伊勢うどんや赤福を食べ、鳥羽水族館でアシカショーを楽しみ、鳥羽市の老舗旅館である戸田家に宿泊し、ゆっくりと温泉に浸かりながら、豪華な料理を堪能し、非日常のひとときを満喫しました。そして二日目は志摩スペイン村へ行き、アトラクションや店舗巡りなど沢山遊んで帰ってきました。

 私はわらびで勤めて十数年経ちますが、初めて参加者ではなく、旅行委員として参加しました。長年勤めていても分からないことだらけでしたが、普段はヘルパーステーションで働いている為、他の部署の職員と何かイベントを企画する機会は少なく、今回のように一つの目標に向かって取り組んでいくのは個人的にはとても楽しかったです。もちろん、部署の垣根を越えて一つのイベントを作り上げていくので大変な面もありましたが、とてもやりがいがあり、結果的にはチームワーク良く出来たと思います。

 普段行き慣れていない場所に利用者さん達を連れて行くのは少し緊張感がありますが、参加された皆さんがとても楽しそうな姿が見られて、旅行委員としてとても嬉しく思いました。旅行委員だけでなく、支えてくれた他のわらびのスタッフの皆さま、そして参加していただいた利用者の皆さま、ご家族の皆さまのおかげで無事に終えることができました。ありがとうございました。来年はどこに旅行に行くか楽しみに待っていてくださいね。

「安心・安全なくらしを目指して」

相談支援事業所わらび 深田明男

  南海トラフ巨大地震が40年以内に90%以上の確率で起こると言われていますが、準備ができていないと感じる時が多くあります。実際に災害が起きた時に支援が必要となる障がいを持たれている方や高齢者などの避難行動要支援者と言われる方々が、安否確認も含めどのように避難していくかを具体的に決めていく必要があると感じています。みよし市災害時避難行動要支援者登録をしてもらうと個別支援計画を作成する流れになっています。計画は各行政区の自主防災会が作成となっていますが、実際は「相手を知らなかったりして難しい状況」とお聞きしました。地域包括支援センターや基幹相談センターは専門職で高齢者や障がい者の生活状況を把握しています。しかし、災害時に地域にいないことも想定され、また地域とのつながりや災害時の知識が少ないというのが実情です。反対に地域の方は、常にその地域にいて、災害に対する知識がある人もみえます。ですから、お互いの良いところを組合わせていくことで、対象となる方々の安全確保につながっていくのだと考えています。まずは関係機関と地域との距離を縮めることからスタートし、防災の知識も教えてもらいながら避難体験などを一緒に行い、障がいを持った方などの生活実態を知ってもらった上で協働で計画作成をしていけたらと考えています。

 そのための一歩として、また重層的支援の取組を知ってもらうため、11月24日に開催された三好丘行政区の防災訓練にボランティアとして参加しました。支援している方の家族から「今日はどうして来てるの?」と尋ねられるたびに理由を伝えると知り合いを紹介してくれました。「ちょっとは、顔が知ってもらえたかな?」と感じる瞬間でした。参加をきっかけに地域の防災士から能登の震災を通して今後の取組への助言を頂くこともできました。今後は、各行政区の自主防災会の方々と一緒に話し合いを重ねながら災害時に備えていきたいと思っています。

わらびオータムフェス2024を開催しました!

 藤本 沙弓

 10月12日(土)快晴の中で「わらびオータムフェス2024」が開催されました。今年のわらびからの出店は、就労継続支援B型の「うどん屋~wara~」、生活介護の「フジェール・わら工房」、親の会から「手芸班」の3店舗でした。他にキッチンカーやみよし市内の施設やあさみどりの会からの出店、マジカルパフォーマータップリンさんの見事な大道芸もあり、フェスを大いに盛り上げてくださいました。

 また、今年もボランティアの方々がたくさん力を貸してくださり、そのおかげもあって、無事にオータムフェスを終えることが出来たと感じています。皆さま、本当にありがとうございました。

 わらびのオータムフェスは、地域のみなさんにわらびの活動を知ってもらうと同時に、日頃の感謝を伝え、楽しんでいただきたいという気持ちで開催しています。もちろん、わらびの利用者さんも出店を手伝ったり遊んだり、楽しいひとときを過ごされていました。

 

ただ、3連休の初日であることや地域のお祭りが連続していることもあってか、さほど宣伝もしなかったのに驚くほどの集客であった昨年度と比べ、お客さんが少なかったのは気になりました。来年度はこの辺りも考慮し、皆さまと楽しめるフェスを開催したいと思っていますので、楽しみに待っていて下さい!

「余暇活動の楽しみ方はいろいろ」

 日中サービス管理責任者 國澤 宏登

 日中活動の余暇として、9月下旬よりボーリングに行ってきました。昨年度は、土曜日のイベントとして全員で楽しみました。今年度は、平日に小グループに分かれて(1グループ8人程度)行ったので、場内は空いており、ゆっくりと個々のペースで楽しめている様子でした。

「余暇活動を皆が楽しめるにはどうしたら良いのか?どんな楽しみ方があるのか?」をスタッフで意見を出し合い検討しています。今回のボーリングも、「イベントとして大人数でやることもワクワク感があり、昨年度もとても盛り上がったので、継続でもよいのでは?」「平日に少人数で行くと、その人その人のペースで、よりゆっくりとボーリングを楽しめるのではないか?」などの意見が出ました。先ずは利用者の方々の意見を聞こうと思った際に、経験していないことはわかりにくいだろうということで、今回は後者になりました。

今後、余暇活動を充実させていくために、個々が楽しめるということを目的に、そのためにどんな方法が良いのか?本人方が考える機会を設けるなど、皆でアイデアを出し、より良い時間を創っていきたいと考えています。

わらびカフェって何??

ヘルパーステーション笑の家 サービス提供責任者 近藤竜也

 

 わらびの5つ目のグループホームである『風の家』は「風通しのいい家で、地域の人達がふらっと遊びに来られる地域交流ができるようなホーム」というコンセプトがありました。

 みよし市社会福祉協議会主催の研修会で「地域に住んでいる高齢者の方達が自由に参加できるカフェのような場所があればいいよね。」といった意見があり、地域交流をしたいと思っていた私たちの想いと地域のニーズが重なり、風の家を利用した地域の高齢者の方達が自由に参加できる『わらびカフェ』が誕生しました。

〝主催〟は高齢者の方達の中心的な人物として信頼されているSさんが代表を務め、〝後援〟としてみよし市社会福祉協議会なかよし地域包括支援センターがバックアップし、〝協力〟としてあさみどりの風が場の提供とする形でスタートしました。

コロナ禍前に始まったわらびカフェは毎回沢山の高齢者の方達が集い、私たちスタッフも一緒になってコーヒーやわらびのクッキーを食べながら他愛もない話しをして楽しみました。話しをするだけでも十分楽しい時間でしたが、さらに発展させてボランティアを募り、ギターやピアノ演奏、マジシャンなどを呼んで月に1回の開催を続けました。

しかし、コロナが深刻化してくるとマスクを外しての交流がメインだったので、約3年間は風の家での開催は難しく、他の広い場所を紹介しましたが、地域の方達は「ここがいい」とコロナが明けるまで待っていてくださいました。

そして、今年度より久しぶりに再開し約半年が過ぎようとしています。今、わらびカフェは地域の高齢者の方達の集いの場ですが、ゆくゆくはわらびの利用者さんとも交流が持てるような仕掛け作りをしていきたいと考えています。これからも、わらびカフェでの交流が地域で支え合うきっかけ作りに繋がっていけば幸いです。

第61回心身障害問題を考える集いを開催しました

副施設長 柿下大悟

 7月6日(土)に第61回心身障害問題を考える集いが開催されました。今回は「共に助け合う社会の実現に向けて」というテーマのもと、野澤和弘氏(植草学園大学副学長・発達教育学部教授)を講師に招き「弱さを愛せる社会へ」(野澤氏の著書の題名でもあります)と題した講演をしていただきました。

 40年後には日本という国はなくなっているかも?といった刺激的なはじまりでお話をされていきました。もちろん、必ずそうなるというわけではなく、そういった可能性が現在の日本にはあるということです。そこには、虐待、貧困などの社会的な課題や、自罰感情を持ちやすいという日本人特有のメンタリティーなど、様々な要因が絡んでいると野澤氏は仰っていました。

 では、これから先、私たちはどのような道を歩んで行けばよいのでしょうか?野澤氏の様々なお話の中で、私は「当事者のパッション」という部分に強く思いが惹かれました。障害のある方の、訴えや想いに対して心を動かされた経験が自分にもありますが、それは、皆さんが発信してくれる想い(言葉や、言葉以外の部分も含めて)が、自分の感情を揺さぶり、野澤氏の言葉を借りれば、五感をフルに使った思考をさせてもらえるからなのだと思います。そういった力(パッション)が私たちの支援する方々にはあり、もしかしたら社会を変えていくひとつの流れを生む力に繋がるのかもしれません。

 野澤氏の講演を通して、私たちの仕事の意味を考え、障害分野だけでなく広い視点で社会を観ることの重要性を教えていただいたと感じました。そして何よりも目の前の利用者さんへの支援を大切にしていきたいと、想いをあらたにする機会となりました。

愛知県知的障害者福祉協会「中堅者研修」

理事長 熊谷かの子

 先月の6~7日に1泊2日でとことん語り合う「中堅者研修 シン・コミュニケーション」に露木さんと川北さんが参加しましたので、2人の感想を伝えさせていただきます。

露木さん

研修を受け、「発信しやすい環境」や、「自分の想いを話してみて」という場面では、自分の想いを周りに発信できていることに気づきました。「コミュニケーション」は苦手だと感じていましたが、それは相手に伝えることに自信がなく、間違えていたらどうしよう、などいろいろと考えてしまうことが多いからだと振り返ることができました。また、いろいろな人の価値観や想いを知るためにはみんなで発信していくことが大事だと学びました。わらびで働いている人も利用者さんもみんなそれぞれの想いがあって、価値観を持っています。自分と違う時こそ歩み寄り、その人を知っていき、お互いが伝えやすく、聴きやすく、発信しやすい環境を作っていくことを大事にしていきたいと考えています。

川北さん

コミュニケーションの前提は「伝わらない」とした場合、どうしたら相手に伝わるように伝えられるのか、必要な要素は「安心する環境=伝えてもいい安心の土壌や心理的安全性の確保」「相手のことを知る(現在置かれている立場や仕事量含め)=相手を想いやる心」「自分と相手は違う(自分の正義と相手の正義)ことを知る」「自分のゆとり」等、コミュニケーションに必要な要素が出てきました。

また事柄について、いかに興味関心を持ち、聞くことを恐れず確認していくことでイメージの共有が図られるため、あさみどりの風として、また法人の委託事業としてみよし市の相談支援専門員に伝えていこうと思います。

れいんぼうワークス農業体験

共同生活援助事業所わらびサービス管理責任者 中野悦子

 6月22日(土)、週末にグループホームで滞在されている利用者の方々と、社会福祉法人あさみどりの会のれいんぼうワークスに農作業体験に行きました。

「収穫した野菜で昼食を作ろう!」というお楽しみを加え、みなさんに企画の提案をしてみました。想像以上の反響で5名全員が参加することになりました。農作業の後は「ノンアルコールビールが飲みたい!」「アイスもいいんじゃない?」という利用者の方からのお楽しみアイデアが加わり、楽しいイメージを膨らませて体験に臨みました。

畑は夏野菜の収穫が始まっていました。今回はズッキーニ、きゅうり、トマト、じゃがいもの収穫を体験させていただきました。丁寧に優しく収穫される方や、恐る恐る野菜を手に取る方、機械のように素早くじゃがいもの茎を抜いていく方など、みなそれぞれの個性を発揮されていました。ホームの食事ではトマトに口をつけない方が、収穫したばかりのミニトマトを何個も食べていました。また、収穫した野菜を切ったり、フライパンを使っての炒めをやってみたいという方がみえるなど、新たな嬉しい発見がありました。

さて、お楽しみ企画の収穫した野菜を使った昼食は・・「近所のパン屋さんで買ったロールパンに、炒めたズッキーニやウインナー、きゅうりなどお好みの野菜をサンドしたホットドックや野菜たっぷりのスープ」を畑の脇の東屋でいただきました。もちろんノンアルコールビール、アイスも一緒に。みなさん「また来たい!」と収穫体験第2弾に意欲的でした。

楽しい機会を提供し、受け入れて下さったれいんぼうワークスの皆さま、ありがとうございました。