「愛知県知的障害者福祉協会主催 相談支援部会研修会に参加して」

相談支援事業所わらび 深田明男

 今回参加した研修テーマは「居住支援について」で、講師は様々な理由で住居が見つかりにくい方々の支援を総合的に担っている「住まいサポートなごや」の柳田氏でした。

私は、普段は相談支援専門員として「障がいのある・なしに関わらず、互いに人格と個性を尊重し合いながら共生する地域社会の実現」を目指し、当事者やその家族の支援を行っています。その中でも「住まい」の問題はとても重要です。

住居の老朽化や、仕事ができなくなり生活保護を受けることになったりすると、やむを得ず住居を変更しなければならないこともあります。その際に、障害者手帳を所持していることや生活保護受給者であることが理由で、住まいの選択肢が限られ、なかなか新しい住居が見つからない状況を何件も目にしてきました。この課題に対し、居住支援をしていく何かヒントが見つかればと思い参加しました。

研修では、国の居住支援施策や名古屋市の取組み事例に触れ、以下のことを改めて感じました。

・住居が見つかりにくい人に対しての支援だけでなく、物件を貸す側に対しても居住についてケースを通して話し合える場が不可欠である。

・そのためには、まず協力いただける大家さんや不動産事業者の方々とのネットワークを広げることが大切である。

・市内及び近隣の不動産事業者等を訪問して、支援機関の説明等を行い、関係性を深めていくことが大切である。

これらの考えを基に、大家さんや不動産事業者の方々と相談支援専門員の話し合いの場を定期的に設けたり、入居中のトラブルなどについての相談対応、居住支援活動の普及や啓発、セミナーの開催などを実現する取り組みを進めていきたいと考えています。