生活支援員 林 健介
あさみどりの風のグループホームでは、週末は実家へ帰る方が殆どです。ホームで過ごされる利用者さんは5~6人で、それぞれヘルパーの利用や買い物、散歩などで余暇を過ごされています。(支援者は交代で勤務し、食事を用意したり、困りごとへの対応を行います)
なかには、365日ホームで生活している利用者さんもみえます。支援者よりも長く、その空間にずっと居続ける利用者さんの気持ちに、私たちは寄り添わないといけません。自閉スペクトラム症の特性がある方の中には、来訪する人を「時間の目印」として捉え、人の動きに敏感に反応する姿も見られます。その姿はただひたすら人が来るのを待っているようで、「早く時間が過ぎてほしい」と願っているように見えることもあります。
このような状況の改善には障害特性への理解に加えて、安心や自立を支える日常、余暇の在り方そのものを見つめ直すことが求められていると感じます。支援者自身もまた、家と職場の往復の中で時間の意義を見失いがちであることを思えば、この時間の使い方を考えることは支援者自身の人生を見つめ直すヒントにもなるかもしれません。一人ひとりがその人らしく生きるためのアイデアを、ぜひ一緒に考えていきたいです。