フォーラムあさみどり研修報告

生活介護・就労継続支援B型 管理者 中野 悦子

 令和7年6月7日、東京第一ホテル錦にて、第18回フォーラム・あさみどりが開催されました。淑徳大学副学長の鈴木敏彦先生の「意思決定支援が紡ぐ障がい者福祉の未来」をテーマとした講演、「自己決定を支える家族と支援者のあり様を考える」という鼎談も行われました。その内容は、改めて自分たちの仕事の本来の意味を確認する機会となりました。

「意思決定支援」とは、障がいや認知症などにより、意思決定が困難な方々が、可能な限り自分で意思決定できるようにサポートするプロセスを指します。私たちは、日々その実践を繰り返しながら、ご本人方が自分の人生を主体的に送れるようサポートするという重要な役割を担っているといえます。

改めて、実践できているのだろうかと振り返ってみると、利用者の方を説得する場面や、過度に先回りしての段取り準備・・・一方的な対応が多くあるように感じます。長く付き合う中で得た理解が固定観念となり、意思を代弁しているつもりが支援者の価値観主導になってしまうことも多いように感じます。

私たちの仕事は、利用者の方一人ひとりが自らの人生を主体的に生きることをサポートすることです。日々の事象に目を向けがちですが、基本に立ち返り、その方が今までどのように暮らしてきたのかを知りたいと思っています。これからどのような人生を送りたいのかを、ご本人を中心にご本人を取り巻く方々と想像し、選択、体験、振り返りを繰り返しながら、これからの暮らしを創造していく支援を目指したいと感じました。今後、どのような具体的な取り組みが必要なのかをさらに深く考え、実践につながるイメージを明確にしていきたいと考えています。