「愛知県知的障害者福祉協会主催 相談支援部会研修会に参加して」

相談支援事業所わらび 深田明男

 今回参加した研修テーマは「居住支援について」で、講師は様々な理由で住居が見つかりにくい方々の支援を総合的に担っている「住まいサポートなごや」の柳田氏でした。

私は、普段は相談支援専門員として「障がいのある・なしに関わらず、互いに人格と個性を尊重し合いながら共生する地域社会の実現」を目指し、当事者やその家族の支援を行っています。その中でも「住まい」の問題はとても重要です。

住居の老朽化や、仕事ができなくなり生活保護を受けることになったりすると、やむを得ず住居を変更しなければならないこともあります。その際に、障害者手帳を所持していることや生活保護受給者であることが理由で、住まいの選択肢が限られ、なかなか新しい住居が見つからない状況を何件も目にしてきました。この課題に対し、居住支援をしていく何かヒントが見つかればと思い参加しました。

研修では、国の居住支援施策や名古屋市の取組み事例に触れ、以下のことを改めて感じました。

・住居が見つかりにくい人に対しての支援だけでなく、物件を貸す側に対しても居住についてケースを通して話し合える場が不可欠である。

・そのためには、まず協力いただける大家さんや不動産事業者の方々とのネットワークを広げることが大切である。

・市内及び近隣の不動産事業者等を訪問して、支援機関の説明等を行い、関係性を深めていくことが大切である。

これらの考えを基に、大家さんや不動産事業者の方々と相談支援専門員の話し合いの場を定期的に設けたり、入居中のトラブルなどについての相談対応、居住支援活動の普及や啓発、セミナーの開催などを実現する取り組みを進めていきたいと考えています。

地域共生社会実現への一歩

生活支援員 深谷彩子

 三好ヶ丘にある認知症カフェ「わらかど」は、8のつく日に開催されています。私は、その木漏れ日が差し込む穏やかな空間で3カ月に1回、音楽レクリエーションのお手伝いをしています。参加者の皆さんと季節の歌を歌ったり、楽器を演奏したり、体を動かすゲームをしたり、バラエティ豊かなプログラムを楽しんでいます。わらびからも利用者の方数名と職員が参加しています。

 今まで参加する中で特に印象的だったのは、即興ピアノ演奏のセッションです。「春の思い出」をテーマに対話をしながら、参加者に思うままにピアノの鍵盤を押してもらい、それに合わせて私が伴奏をつけるという形で行われました。最初は「ピアノなんて弾けないわ」と遠慮していた方も、恐る恐るピアノに触りながら少しずつ話を聞かせて下さいました。その中で、亡くなったお母さまやご主人の話、ご自身の若い頃の話などを語る中で、涙ぐむ方もいらっしゃいました。語られる言葉を通じてその人の人生に触れ、皆で一緒に笑ったり泣いたりして、優しくも心が激しく動く体験をしました。

 いま、地域共生社会の実現に向けて様々な取り組みがされています。あさみどりの風の法人理念にも示されていますが、その意味は広く支援者である私たちが実際にどの様に行動すれば良いかは少し分かりづらさがあると感じていました。『わらかど』での活動を通じて、障害や認知症の有無に関係なく、誰もが自然に関わり合い、共に生きていく姿に触れ、そこから生まれる柔らかな空気を感じています。このような風景が日常の一部として溶け込んでいくことが、地域共生社会の実現につながっていくのかなと思います。これからも、この歩みを楽しみながら、自分なりの形で地域共生社会の実現に関わっていければ嬉しいです。

新年度に向けて

理事長 熊谷かの子

 新年度が始まりました。今年度も利用される方々、スタッフも変わらないので、新年度らしい雰囲気はあまり感じられないかと思っておりましたが、3月に急遽、新たなスタッフ1名が増えることになりました。障害福祉分野で長い経験を持つ方で、即戦力としての活躍を期待しています。どうぞ、よろしくお願いいたします。

また、職員配置を一部変更しました。  

【施設長・管理者・サービス管理責任者】

熊谷→総合施設長(日中施設長も兼務)

柿下→相談支援事業と居宅介護事業の施設長(管理者兼務)

重松→共同生活援助事業の施設長(管理者兼務)

*これまでは私がすべての事業の施設長を兼務していましたが、緊急時や日々の業務で迅速な判断・対応ができるようにこのような体制に変更しました。

中野→生活介護事業・就労継続支援B型の管理者

國澤→共同生活援助事業のサービス管理責任者

*わらびでは、1人のひとをスタッフ皆で支えていきたいと思っています。くらしの姿・仕事の姿を、より知ることを目的としています。

【その他】

露木→生活介護事業と相談支援事業との兼務

今津→共同生活援助と居宅介護事業との兼務

*それぞれ課題解決に向けた変更です。

このように、大きく配置替えをすることは久しぶりです。皆さまには色々とご不便をおかけすることもあるかと思いますが、現在の課題そして近未来の展望を考慮した配置移動ですので、ご協力のほどよろしくお願いいたします。もちろん、何か気になることがありましたら些細なことでも遠慮せずお伝えくださいね。

また、新ホームの建築につきましては、今年度中の完成を目指しております。完成の日を心待ちにしていただければ幸いです。

最後になりましたが、本年度もどうぞよろしくお願い申し上げます。