日中職員とグループホーム職員の兼務体制を導入してみて

障害福祉サービス事業所わらび サービス管理責任者 國澤 宏登

2024年度の4月より、正規職員の働き方に大きな変化がありました。これまでは、日中職員が朝から夕方まで、グループホーム職員が朝勤務と夕方から夜までの勤務(夜勤あり)という異なる勤務形態で働いていました。しかし、今年度からは日中職員とグループホーム職員が兼務する新たな体制も導入されました。

    この新しい体制は下記のようなものです。

    • にグループホームで勤務した後、日中活動に入ります(この後、別の職員が勤務を引き継ぎます)。
    • に出勤して日中活動を行い、その後グループホームで勤務します。この兼務勤務を取り入れることで下記のようなメリットがあります。

    1、職員同士がそれぞれの業務を理解しやすくなり、利用者の状況や情報を把握しやすくなります。

    2、職員体制が整いやすくなり、柔軟な対応が可能になります。

    3、今まで1日に2往復していたグループホーム職員の通勤回数が減り、職員の働きやすさが向上します。



    ただ、導入にあたり、職員の働き方が複雑になり、利用者の方々にとって分かりにくさを感じるかもしれないという不安もありました。しかし、実際に始まってみると、利用者の方々は状況を柔軟に受け入れてくださり、安堵しています。



    福祉関係だけでなく、どの業種でも人手不足が問題となっている中で、今回のような働き方の工夫は今後ますます重要になると感じています。また、メリットだけでなく今回の兼務体制導入により、職員同士が話し合う時間が減少し、コミュニケーション不足になりやすいという課題も浮かび上がっています。しかし、私たちはこれを前向きな挑戦と捉え、より良い方向へ向かうための工夫を続けていきたいと考えます。時代の変化に柔軟に対応し、働きやすい環境を作り出すことは簡単なことではありませんが、皆で課題を一つずつクリアしていきたいと思っています。最も大切なのは、利用者の方々が安心してより良い生活や日中活動を送れるようにすることです。そのために、職員全員が協力し、前向きに取り組めるような職員集団でありたいと思います。



    還暦のお祝い

    共同生活援助事業所わらび 板垣美穂

    1月25日に日進市にある結婚式場で、わらびの還暦のお祝いが行われました。わらびでは毎年、還暦や成人を迎える方々を皆でお祝いしており、今年は2名の方が還暦を迎えられ、ご家族と共にお祝いをしました。

    結婚式場という特別な場所での開催に合わせて、利用者さんやスタッフ全員がドレスアップして参加しました。開会の挨拶から始まり、利用者さんからのお祝いの言葉や、本人から親御さんへの感謝の手紙や手のプレゼント、記念品の贈呈が行われました。手紙を読んだりプレゼントを渡したりする場面では、照れながらも感謝の気持ちを伝える様子や、ご家族からの言葉に、会場全体が温かい雰囲気に包まれました。また、スライドショーでお2人のこれまでの思い出を振り返り、スタッフが作成したお祝いの歌を聞き、皆で一緒に歌う楽しい時間もありました。

     お祝いの後には、待ちに待ったコース料理が提供されました。皆さん、今までの経験を活かして、落ち着いた雰囲気で料理を楽しまれていました。食べ終わってからもゆっくりとくつろぐ姿が見られ、私としてはこの会ではなぜこのような参加ができているのかを改めて考える機会となりました。これからの日々の支援や次のイベントにもつなげていけるような多くのことを考えさせられた会でした。

    BCP研修の報告

    生活介護事業所わらび 生活支援員 加藤晃一

    1月25日の午後、BCP研修に参加しました。

    研修の流れ

    1、法人のBCP全体像の共有と基本方針の確認

    まず、法人のBCP(事業継続計画)の全体像を共有し、災害時の基本方針を確認しました。

    2、事業別のBCP重要項目の抽出

    次に、事業ごとに重要な項目を抽出しました。生活介護事業所のグループでは、以下のことを確認しました。

    ・避難場所と避難方法

    ・出勤簿での安否確認

    ・タイムスケジュールに外出の把握を反映

    3、訓練

    災害発生時に迅速かつ効率的に業務を継続するため、必要なリストや計画を作成する訓練を行いました。以下のポイントに分かれて取り組みました。     

    ・施設備品リストの作成

    耐震対策や転倒防止を確認。(新たなスタッフの視点から危険な避難路に気づくことができました。)

    ・緊急連絡先リストの整備

    職員や地域医療機関、関連施設の連絡先を確認・整備しました。

    ・備蓄品リストの作成

    飲料水、食料、医薬品、簡易トイレ等の保管場所を確認しました。(屋外の倉庫や屋根裏部屋の備品確認をしましたが、場所の情報共有が徹底されていなかったことがわかりました。)

    参加して感じたこと

    これまで防災については担当者が中心に考えてきましたが、他のスタッフが加わることで、様々な気付きがありました。今後は研修等を含め全員で防災情報を確認し、見直しを行い実践していくことが大事だと感じました。支援と同じですね。災害や感染症・・・どちらも起こって欲しくはありませんが、皆さんの安全と健康を守るために、平時である今だからこそ準備をし、安心安全な環境をつくっていきたいと思います。

    絵を通して感じること

    事務局長 伊吹緑

    毎月、日中活動の一環として「絵の会」を開催しています。この会では、利用者の方々が自由に絵を描いたり、模写したりと、思い思いのアート活動を楽しんでみえます。

    このアート活動は、利用者の方々にとって大切な自己表現の時間だと感じています。例えば、色を塗るときのタッチにはそれぞれの個性が表れます。「勢いよく塗る人」や「丁寧にはみ出さないように塗る人」、「何度も重ねて塗る人」など、それぞれのスタイルを見ると、言葉では伝えにくい気持ちや想いなど心の声を、絵を通して表現していらっしゃるようです。完成した作品が称賛されると、皆さんの顔には自然と笑顔が広がります。また、絵を通じてコミュニケーションをとることで、今まで気付かなかった新たな一面と出会うこともあります。そんな瞬間は、心が触れ合ったように感じ、絵を描くことが大切なコミュニケーションの手段になっていると実感します。これからも、絵を通したコミュニケーションを大切にしながら「絵の会」とかかわっていきたいと思っています。